• 千葉県八街市にある家族的な教会です

2022年11月16日聖書の学び

本日は、コリントの信徒への手紙一12章4-7節から「全体の益となるために」と題して短くお話をします。

12:4 賜物にはいろいろありますが、それをお与えになるのは同じ霊です。12:5 務めにはいろいろありますが、それをお与えになるのは同じ主です。12:6 働きにはいろいろありますが、すべての場合にすべてのことをなさるのは同じ神です。12:7 一人一人にの働きが現れるのは、全体の益となるためです。

街にはクリスマスツリーやイルミネーションが飾られ、師走の様相を呈し始めています。日本の年末の風物詩の一つにオーケストラによるベートーヴェンの「第九」(交響曲第9番「合唱付き」)があります。一般的に、オーケストラは弦楽器(バイオリン等)、木管楽器(今は金属ですが、元々は木製だったフルート等)、金管楽器、(トランペット等)打楽器(ティンパニ等)、から構成されますが、必要に応じ、ピアノや民族楽器等が編入されます。楽器を演奏する人の間には腕前の差はあるかもしれませんが、これらの楽器には上下優劣はありません。作曲家が自らの表現を最大かつ効果的に創造するため、様々な音色を編入させるのです。おのおのの楽器が交響曲を構成するために役割が与えられていますので、無駄な楽器はないのです。

 ヨーロッパのある国の大ホールには、石、ガラス、その他の材料での小さな破片で作られたモザイク作品があります。一つ一つは小さな存在かもしれませんが、適切な場所に配置することによって見事な芸術作品となるのです。

 私たちは世界一の芸術家ともいえる神の作品なのです。そして、神の栄光を表すために賜物が与えられています。その賜物の種類は異なりますので、上下優劣はありません。周りの方と比較する必要はないのです。オーケストラを構成する楽器のように、私たちの日常生活も務めが小さすぎるとか、つまらなさすぎるとか、卑しすぎるということはないのです。私たち一人一人はモザイクを構成する破片のように小さな存在かもしれません。しかし、一人一人が異なる賜物を適切に用いることによって見事に調和した作品となり、神の栄光を表すことが出来るのです。これが教会、キリスト者のあるべき姿なのです。

使徒パウロは賜物について次のように語りました。12:7 一人一人にの働きが現れるのは、全体の益となるためです。

与えられている賜物が全体の益となっているでしょうか。祈りつつ、心を探ってみようではありませんか。