• 千葉県八街市にある家族的な教会です

2022年7月20日聖書の学び

本日は、マタイによる福音書18章19,20節から「時を合わせて祈る」と題して短くお話をします。

18:19 また、はっきり言っておくが、どんな願い事であれ、あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、わたしの天の父はそれをかなえてくださる。 18:20 二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいるのである。

1950年6月25日に朝鮮戦争が勃発しました。約三年後の休戦に至るまで、南北あわせて350万人もの方がお亡くなりになった激しい戦争でした。あるとき朝鮮半島を二分していた38度線の丘で、連合軍の兵士の一人が敵弾に撃たれました。早く手当てをしないと出血多量で命を落としてしまいます。そのことは誰もがわかっていたのですが、激しい敵からの銃撃の前に進み出る勇士はいませんでした。そんなさなか一人の兵士が塹壕の中でしきりに時計を見つめていました。やがて時計の針が九時を指すと同時に、その兵士は塹壕を飛び出し、集中砲火をものともせずに負傷兵を救い出したのです。上官から「なぜ、君は9時まで待っていたのかね」と尋ねられたところ、その兵士は嬉しげに次のように答えました。「僕が出征することが決まったときに、母は『毎日、9時にお前が守られるように祈るからね』と言ったからです」と。母の祈りが子の力となったと言えるでしょう。

イスラム教では毎日のお祈りが義務付けられており、その時刻が決められています。夜明け前、昼12時頃、午後3時頃、 夕方6時頃、夜8時頃の5回です。一方、キリスト教では時間を決めて祈りなさいとの教えはありませんが、聖書には「二人が地上で心を一つにして求める」ことが記されています。一人で祈ることも大切ですが、複数人で祈ることの重要性が説かれています。使徒言行録には新約時代の初めての祈祷会と言える場面が描かれています。 1:12 使徒たちは、「オリーブ畑」と呼ばれる山からエルサレムに戻って来た。この山はエルサレムに近く、安息日にも歩くことが許される距離の所にある。 1:13 彼らは都に入ると、泊まっていた家の上の部屋に上がった。それは、ペトロ、ヨハネ、ヤコブ、アンデレ、フィリポ、トマス、バルトロマイ、マタイ、アルファイの子ヤコブ、熱心党のシモン、ヤコブの子ユダであった。1:14 彼らは皆、婦人たちやイエスの母マリア、またイエスの兄弟たちと心を合わせて熱心に祈っていた。

「兄弟たちと心を合わせて熱心に」祈るために時刻を決めて祈っても良いともいます。様々な理由で祈祷会に来られない方もいますし、そもそも祈りはどこでもできますし、常に行うものです。同刻祈祷会という祈りの場があります。決まった時刻にあらかじめ提出された祈祷課題を心を合わせて祈る場です。私たちの教会でも同刻祈祷会を持とうではありませんか。