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2021年12月15日聖書の学び

本日は、イザヤ書61章1,2節とルカによる福音書4章18,19節から「真のヨベル」と題し、短くお話をします。

イザヤ61:1 主はわたしに油を注ぎ/主なる神の霊がわたしをとらえた。わたしを遣わして/貧しい人に良い知らせを伝えさせるために。打ち砕かれた心を包み/捕らわれ人には自由を/つながれている人には解放を告知させるために。 61:2 主が恵みをお与えになる年/わたしたちの神が報復される日を告知して/嘆いている人々を慰め

ルカ4:18 「主の霊がわたしの上におられる。貧しい人に福音を告げ知らせるために、/主がわたしに油を注がれたからである。主がわたしを遣わされたのは、/捕らわれている人に解放を、/目の見えない人に視力の回復を告げ、/圧迫されている人を自由にし、 4:19 主の恵みの年を告げるためである。」

「神の霊がわたしをとらえた。」とあります。神の霊が下ってその人に御業を現すことは、聖書には多く記されています。アブラハム、モーセ、サムエル、ダビデ、エリヤ、エリシャ、イザヤ、エレミヤなど多くの人が神の霊を受けて、民のリーダー、王、預言者という神の器として用いられています。

この預言はイエス・キリストの到来について述べたものであり、主イエスはこの御言葉をルカによる福音書4章18,19節で引用し、ご自身で預言の成就を証されたのです。主イエスが27年間育ったナザレに戻り、伝道を始めた時に読まれたものです。「主が恵みをお与えになる年」、「主の恵みの年」とありますが、これは50年に1回おとずれるヨベルの年です。ヨベルの年とは、7年に一回の安息の年が、7度重なった年の 49年目の7月 10日に贖罪の日に角笛を鳴り響かせ、ヨベルの年(レビ記25章参照)の到来を告げます。ヨベルとは、「雄羊の角」(ヨシュア記6章4節)という意味です。翌50年目は聖別され,全ての人に自由が与えられたのです。国中にラッパが鳴り響いて、国中に喜びが沸き上がるのです。人々は神に礼拝の供え物を捧げ、全ての人に自由を与えられたばかりか、家畜や畑にも休みを与えたのです。奴隷や身売りをしていた人はヨベルの年の恵みにより解放され、家や畑を取り上げられていた人はヨベルの年の恵みで返却をされたのです。

主イエスの到来は真のヨベルの実現とも言えると思います。50年に一回の恵みではありません。主イエスを救い主として受け入れたものには、その瞬間から過去、現在、未来の全ての罪が赦され、御国での永遠の生活が保障されているのです。主イエスは私たちの全ての罪から解放し自由の身としてくださるためにお生まれになったのです。ヨベルは英語ではJubileeですが、Jubileeには歓喜の意味もありますので、正に歓喜の出来事です。この事に感謝しつつ、心を整え第四アドベントを迎えましょう。