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2022年2月16日聖書の学び

本日は、エステル記4章13-16節から「摂理と祈り」と題し、短くお話をします。

4:13 モルデカイは再びエステルに言い送った。「他のユダヤ人はどうであれ、自分は王宮にいて無事だと考えてはいけない。 4:14 この時にあたってあなたが口を閉ざしているなら、ユダヤ人の解放と救済は他のところから起こり、あなた自身と父の家は滅ぼされるにちがいない。この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか。」 4:15 エステルはモルデカイに返事を送った。 4:16 「早速、スサにいるすべてのユダヤ人を集め、私のために三日三晩断食し、飲食を一切断ってください。私も女官たちと共に、同じように断食いたします。このようにしてから、定めに反することではありますが、私は王のもとに参ります。このために死ななければならないのでしたら、死ぬ覚悟でおります。」

エステル記は、ペルシャ王クセルクセス(アハシュエロス)の王妃となったユダヤ人の女性の物語です。13,14節は、ユダヤ人を憎み皆殺しを計画していた大臣のハマンが、王をそそのかして、計画を実行しようとしたときに、王妃エステルの養父であるモルデカイがエステルに告げた言葉です。16節はモルデカイへの返信です。エステルはこの言葉に奮起し、自分のみならず、女官や町のユダヤ人にも祈りを要請し、死を覚悟して王に懇願したのです。結果、クセルクセス王はエステルの願いを聞き入れ、ユダヤ人の大虐殺は防ぐことができたのです。そればかりでなくエステルとモルデカイは王に用いられて全国127州の諸民族の平和を守りました。神の力は歴史の中に人間の決意を通して働かれることがあるのです。

エステル記には神の記述は一切ありませんが、神の支配が証しされています。今日の聖書箇所はエステル記の主題です。「神の摂理」です。そして、「神の摂理」に加え、この箇所からもう一つの大事なことがわかります。モルデカイにしてもエステルにしても自らの幸福や栄光よりも、神の御心に自らを投げ出して、神の民の幸福と神の栄光を求めました。その具体的な手段が祈りです。それゆえ、エステル記のもう一つのテーマは「執り成し」であり「祈り人」と言えます。

 神は人間の思いや願いを超えたところで御業を働かれます。しかし、同時に神はご自身の御業の遂行のためにご自身が創られた人間を使われます。モルデカイもエステルも女官も、スサにいるすべてのユダヤ人も、一人残らず御業の遂行のために動員されているのです。これは、ユダヤの民が救われるためでありますが、究極的には神の栄光が現わされるためなのです。日本は霊的に全滅の危機に瀕しています。日本のリバイバルのため祈り続けましょう。