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2021年8月18日聖書の学び

本日は、士師記3章31節から「旧約聖書の読み方」と題して短くお話をします。

3:31 エフドの後、アナトの子シャムガルが現れ、牛追いの棒でペリシテ人六百人を打ち殺した。彼もイスラエルを救った。

士師記には12名の士師の名前が記されています。ギデオンとサムソンについてはこの「聖書の学び」で学びましたが、デボラ、ギデオン、エフタとサムソンを除き、ほとんどの士師達には多くのことが記述されていません。今日の聖書個所の「シャムガル」に至ってはたった1節しか記されていませんので、どの部族の出身かを含め「シャムガル」についての詳細は不明ですが、この個所から旧約聖書を読む時の留意点を学ぶことが出来ます。「ペリシテ人六百人を打ち殺した。」とあります。旧約聖書には聖戦思想があり、カナン人を一人残らず絶滅させよと神が命じた記述があります。神は殺人を肯定したり、旧約の神と新約の神は同じなのかと思ったりする方もおられるかもしれませんが、このような箇所を読むときには聖書全体が語るメッセージと神による救いの歴史という二つの観点から読むことを覚えて頂きたいと思います。宗教改革の第一人者であるマルティン・ルターは聖書解釈の原則として「聖書が聖書自体の解釈者である」と述べました。十戒には あなたはいかなる像も造ってはならない。(出エジプト20:4)殺してはならない。(出エジプト記20:13)とあるように偶像崇拝と殺人を明確に禁じられていますし、主イエスは次のように語りました。しかし、わたしは言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。(マタイ 5:44 )、剣をさやに納めなさい。剣を取る者は皆、剣で滅びる。(マタイ 26:52b)、また、賢者のソロモンは次のように語りました。何事にも時があり/天の下の出来事にはすべて定められた時がある。(コヘレト3:1)神はアブラハムの時代から約400年間も忍耐強くカナン人の悔い改めを待っておられたのですが、悔い改めることはなく偶像崇拝を続けていました。カナン人の罪が満ちた時、神は彼らを裁かれたのです。日本では戦後76年を迎えていますが、アフガニスタンやシリアなど世界では紛争や内乱が続いています。良く、人類の歴史は戦争の歴史と言いますが、聖書が教える人類の歴史とは人類救済の歴史です。神によって人間の罪とその結果である死からの解放に向かうことを意味します。そして、その救いは、主イエスの十字架と復活の御業によりに成し遂げられ、究極的には再臨の時に完成をするのです。